まおべえは、ぶたたちといっしょにくらしていました。
ひるまは、そとでのはらをかけまわり、
よるは、こやでいっしょにねました。
そのなかでも
まおべえとペギーはだいのなかよしです。
ぺぎーはお母さんみたいなそんざいでした。
やさしくごはんを分けてくれたり、ときには
やんちゃなまおべえをしかってくれたりしました。
ある夜、まおべえがねるまえにお月さまをみていると
ペギーがやってきました。
「ぼうや。きょうでおわかれだよ。」
まおべえは、なんのことだかわからずにいました。
「どうして、ペギー?」
ペギーはかなしそうに、なみだをためていいました。
「あしたのあさ、私はここをでていくんだよ。」
「えっ!」
「どこにいくの?ぼくもいっしょにいくよ」
ペギーは、まおべえのあたまにはなをこすりつけて
いいました。
「だめ。わたしは、ひとりでここを出ていって」
「2度と会えないのさ。」
まおべえは、なみだでぐちゃぐちゃになりました。
まおべえは、ペギーにかおを押しつけて、なきじゃくりました。
しばらくしてペギーがまおべえにいいました。
「さあ、いい子だからさいごにかおをよくみせて」
まおべえは、ペギーのかおをなみだをうかべたままみていいました。
「ペギー!」
「なんだい」
やさしいかおでペギーはききかえしました。
「ペギーって...」
ペギーの目になみだがたまっているのがわかりました。
「ペギーって、ちょっと、くさい。」
ペギーは、ちょっとだけへんじにこまりましたが、
すぐにまおべえのかおにはなをこすりつけていいました。
「あんたもね。」
どろまみれのかおは、ふたりともなみだでぐしゃぐしゃでした。
空の上では、おつきさまがはんぶんくもにかくれていました。
「ぼうや。あのおつきさまをみてごらん。まいにち、かおがかわるだろ。」
「きょうのかおは、まんまるだけれど、こないだはほそかったよね。」
「まいにちいろいろなことが、あるけれど。でも、いつかは、また」
「まんまるのおつきさまに、もどってくるんだよ。」
「まんまるのおつきさまは、えがおのしるしだよ。」
よく朝はやく。まおべえがねているあいだに、
ペギーはトラックにのせられていきました。
そして、まおべえと2度とあうことはありませんでした。
おわり
[TOP]
