Pre-Visualization プレビズ

ビデオコンテ/完成動画比較

完成ムービー

プレビズ/プリビズ/プレビジュアリゼーション
Pre-Vis/Pre-Viz/Pre-Visualization

実写映像制作のワークフロー

https://onedrive.live.com/embed?cid=6D161235FB4C37CF&resid=6D161235FB4C37CF%2127144&authkey=AGkzdY9BJIFFQ9c&em=2&wdAr=1.7770833333333333

プレビズの歴史的背景

アニマティクス Animatics

プレビズは、元々はアニマティクス Animaticsと呼ばれ、1980年代から作られるようになっていきました。

その目的は、絵コンテでは理解やイメージを伝えられない『カット割り』、『動き』や『スピード感』を示すための、言わば 動くコンテビデオコンテ としての役割でした。特にCGやVFXなどの複雑なショット、シーケンスがあるシーンに限ってこのアニマティクスが作られました。

撮影前に再現、シミュレーション = ビデオコンテ的

photomatics 写真、紙を動かす
cinematics photomaticsと同じ?
animatics アニメーション、絵コンテを動かす

そのため、当初は、絵コンテを切り張りした紙や人形であることが多かったようです。

『スター・ウォーズエピソードVI-ジェダイの復讐-』(1983)では、ジョージ・ルーカスが設立したVFX工房ILM(Industrial Light & Magic)の中でXウイングのシーンなどをCGを使うことを実験しながらアニマティクスを検討していきました。有名なのは森林内を疾走するスピーダーバイクのシーンです。ビデオ撮影をしながら、人形を使ったアニマティクスを行っています。

実際の映像
https://youtu.be/mTfVXo8Yc3E

プレビズはその初期の段階ではフルCGのシーンを簡易な形状モデルで再現して、やはりカメラワーク、カット割りなどの検討に利用していました。その工程をアニマティクスと呼びます。

アニマティクスはあくまでも絵コンテの延長上にあり、重要なCGやVFXなどの合成カットのみ作られました。それは目的の多くがポスプロのCGやVFXスタッフの確認のためだったからです。

80年代、90年代のハリウッド映画の多くにアニマティクスが作られました。当時のDVDやBDの特典映像にアニマティクスが入っているケースがたくさん見られます。

「ジャッジ・ドレッド」(1992) ダニー・キャノン監督

「ジュラシックパーク」(1993) スティーブン・スピルバーグ監督

「ミッションインポッシブル」(1996) ブライアン・デ・パルマ監督

あたりとされていますが、その使われ方も全体のごく一部分のみだったと思われます。

『スター・ウォーズエピソード1』(1999)以降、映画の中で、アニマティクスがかなり使われ始めています。CGIやVFXが多く取り入れられている映像では、スタッフの共通のイメージや確認のために必要です。

現在のプレビズがプレビズという名前で映画に使われるようになったのは、1990年代後半になってからだと言えます。

JAK Filmsの設立

その大きなきっかけになったのが、前述したジョージ・ルーカス率いるVFX工房ILMです。

ILM『インダストリアル・ライト・アンド・マジック』

いかにもジョージ・ルーカスらしい名前の付け方です。技術の上に立って光と手品で映像を作り出す。この名前にはそんな意味が込められているのかもしれません。

実際に彼が手掛けた技術の数々は、デジタル編集、映画音響技術、合成技術、モーションコントロール技術、アニマティクス、モーフィング、ペイントシステム、など現在の映像技術のルーツになる部分がたくさんあります。

STAR WARS CHANGED THE WORLD -スターウォーズはいかに映像業界を変えていったか-
こうやってみるとジョージルーカスがスターウォーズを作ったことでその後の映画、映像産業、技術、表現に大きな影響を与えていることが分かります

ジョージ・ルーカスは90年代後半から、新しい「スターウォーズ」シリーズを制作する準備のため、1996年頃ルーカスフィルムの敷地内にあるスカイウォーカー・ランチSkywalker Ranchの中にJAK Filmsという世界で始めてプレビズ専用の子会社を設立しました。そして「Mission Impossible III」(2006)に着手します。それは新しいプリプロダクションでのCGを用いたシミュレーションの模索であり、ワークフローの開発への挑戦でもありました。このJAK Filmsはスカイウォーカー・ランチのちょうど3階に位置していたことから、のちにプレビズ会社として独立したThe Third Floorはここから名前を取っています。

スカイウォーカーランチ (Skywalker Ranch)

Wikiwand

スカイウォーカーランチ | Wikiwand

https://www.wikiwand.com/ja/スカイウォーカーランチ

スカイウォーカーランチ は、アメリカの映画制作会社ルーカスフィルム本社が入るスタジオの総称。住所は、カリフォルニア州マリンカウンティ。ランチ内にはルーカスフィルムの本社機能と傘下のスカイウォーカーサウンドが入る。選ばれた者しか入る事ができない。

現在でもJAKフィルム出身のプレビズ会社は、The Third Floor以外にもHALONなどが挙げられます。

『スター・ウォーズエピソード3 シスの復讐』(2005)
JAKフィルムは、ここでいくつかの重要なプレビズを任されます。それは全部で500ショット余りのショットを3週間で仕上げるという荒技をやってのけたそうです。
プレビズのアーチストたちは、それまでCG/VFXのスタジオが分業制で細かく作業が区分けされているのに対して、全体を見渡したり、合成やエフェクトのこと、撮影でのフレーミングやショットのつなぎなども考えるという非常にエキサイティングな体験が出来たことに感激したそうです。その体験は非常に重要でした。

最近のCGはいわゆる3DCGの枠に留まらず実写との合成や、VFXなどのスペシャルエフェクトとのからみが多くなってきました。そのために、実写の撮影前に撮影をシミュレーションすることや、フルCGのシーンも簡単なオブジェクトモデルでシミュレーションすることが重要になってきました。このことをPre-Visualization プレ・ビジュアリゼーションと呼び、簡単なCGモデルやCGセットを作り、ロケーション、セット、撮影、照明などの実写の方法を検討するようになりました。そしてプレビズを使って監督、カメラマンはもとより、クライアントに対してもプレゼンテーションしています。

つまり映像の撮影前に、カメラアングル、画角、セットや 照明、背景グリーンバックなどの状況を把握し、効率良く撮影を進めるため、また絵コンテから一歩踏み込んでの撮影の手順、合成方法の検討に用いられます。カット割り、カメラワーク、グリーンバックの組み方、合成方法、編集などポスプロの技術的手法も検討することによって撮影の効率化やコストパフォーマンスを図るようになりました。

この手法は、近年のハリウッド映画などで積極的に用いられており 、プリプロダクション時に本編のほとんどをプレビズで制作しています。しかもプレビズに8か月〜12か月ほど時間をかけることもあります。

ここで、

いくつかのプレビズの事例を見ていきたいと思います。

「パニックルーム」(2002) デビット・フィンチャー監督
デビット・フィンチャーは元 ILM(Industrial Light & Magic)のアニメーター で「STAR WARS IV」「インディージョーンズ魔宮の伝説などに関わっていました。
監督作品  としては「エイリアン3」「セブン」「ゲーム」「ファイトゲーム」「ゾディアック」「ベンジャミンバトンの数奇な人生」などを手掛けています。
映画「パニックルーム」では、CGをほとんど使用しないにもかかわらず(実写の合成やカメラワーク等に用いられているが)、このプレビズの手法が使われました。全編のほとんどが事前にプレビズが作成され、監督のチェックを受け、撮影前のシミュレーションをおこないました。そのため建物の設計や撮影に使用するクレーンなどの選択、カメラレンズの画角などを事前にシミュレーションし、詳細なプレビズ映像を作り上げています。

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「パニックルーム」予告篇

https://youtube.com/watch?v=8IAIJQpQuSM%3Ffeature%3Doembed

プレビズを手がけたのは ピクセルリベレーションフロント Pixel Liberation Front
IMDbhttp://www.imdb.com/company/co0064820/

https://youtube.com/watch?v=cZITg3Evenw%3Ffeature%3Doembed

Mission Impossible 3  previs
https://youtu.be/OM23IfAEB7o
Mission Impossible 3  Bridge Attack Scene

https://youtube.com/watch?v=XQQ0MXzChcg%3Ffeature%3Doembed
https://youtube.com/watch?v=qy2ABxeX-8g%3Ffeature%3Doembed

Pixel Liberation Front, Iron Man 2, Behind the Scenes.

https://youtube.com/watch?v=-EhCotL1xMk%3Ffeature%3Doembed
https://youtube.com/watch?v=OrE6KqTWgJw%3Ffeature%3Doembed
https://youtube.com/watch?v=nA_yWnepv3g%3Ffeature%3Doembed

プレビズ会社 The Third Floor

https://youtube.com/watch?v=6vBx4Dm47iM%3Ffeature%3Doembed

合成のグリーンバックなどのシミュレーションを行っています

https://youtube.com/watch?v=WgJexAC0-0k%3Ffeature%3Doembed

プレビズ会社HALON
“World War Z – Previs REEL” by Halon Entertainment

https://youtube.com/watch?v=EkzpWzjyITQ%3Ffeature%3Doembed

ハリウッドでは、プレビズの必要性が認知され、専門のプロダクションが何社も立ち上がりました。特筆すべき点は、どの会社も若い社長、スタッフだということです。
2010年5月 プレビズソサエティ(任意団体)設立 at L.A.

ハリウッドのプレビズ専門会社約10社以上が集結しました

http://www.previssociety.com/

The Third Floor
POV Previs LLC
Attitude Studio
Halon Ent.
Launch
Nvizage
Pixel Liberation Front
Proof Inc.
persistenceofvision.com
brianpohl.com

CavalryFX

https://youtu.be/iL1zClzdB-k
CMの中でのプレビズの使われ方例です。
HP TV-CM  『Constant Change』(2009)  VFX by Digital Domain

Virtual Camera バーチャルカメラ
プレビズを行なう時に特に重要になってくるのが、バーチャルカメラと言われるカメラの考え方です。実際の撮影の時には映画用あるいはビデオカメラを使う訳ですが、プレビズではその使用するカメラの画角やアパーチャーサイズなどが重要になってきます。つまり本番の撮影をプレビズで正確に再現出来なければ意味がない訳です。この技術は現在のバーチャルプロダクションの中でも生かされています。

https://youtube.com/watch?v=t4ZyvnuV7Xk%3Ffeature%3Doembed

そしてプレビズ以外にも、新しいビジュアリゼーションの考え方が生まれています。

ピッチビズ Pitch-Vis

ピッチというのは、資金調達のためのプレゼンテーションのことです。そのプレゼン時に実際の映像内容が分かるようなパイロット版的を制作することをピッチビズと言います。ハリウッドでは、ピッチプレゼンのために短いパイロット版やデザインやキャラクター設定が分かるようなCGを作ることを始めています。

ポストビズ Post-Vis

プレビズの後、実際の撮影後にポストプロダクション作業が始まる前に実際に撮影した素材を使ってCG,VFX合成のシミュレーションをする。

https://youtube.com/watch?v=0o6ksKBsE-g%3Ffeature%3Doembed

オンセットプレビズ On Set-Vis

撮影時に同時に合成をしながらシミュレーションをする手法。
米国では、Lightcraft社が有名である。
http://www.lightcrafttech.com/
東映ツークン研究所が日本で初めて導入しています。

「パンナム」TVシリーズ(2011)

https://youtube.com/watch?v=R89Yadzrjkg%3Ffeature%3Doembed

日本のプレビズ

日本でもプレビズの知名度、重要性はある程度認知されるようになってきました。ですが、実際の映画などではその予算、スケジュールの中で充分なプレビズを行うことは難しいのが現状です。それによって映画のクオリティやコストにも跳ね返ってくるという悪循環が起きているというのも現実なのです。それでも、国内で行われているプレビズを紹介していきましょう。

シン・ゴジラ

https://youtube.com/watch?v=_4SWTa6rlx8%3Ffeature%3Doembed

メリットしかない! 全体のコストと余計な手戻りを削減する、北米流プリビズのお作法

CG・映像の専門情報サイト | CGWORLD.jp

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メリットしかない! 全体のコストと余計な手戻りを削減する、北米流プリビズのお作法

https://cgworld.jp/feature/201904-cgw249-previz.html

日本におけるプリビズは、まだまだ上手く活用されているとは言い難い。その価値を最大化するには、北米…

『シン・ウルトラマン』のプレヴィズを考察

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『シン・ウルトラマン』のプリヴィズを考察(庵野秀明と樋口真嗣の違いについて) …

庵野さんと樋口さんはプリヴィズに対する考え方が大きく違っていた?『シン・ウルトラマン』を考察!

本日のまとめ

・プレビズは非常に有効な作業工程のひとつになりつつあります

・ただし日本とハリウッドでは認識と現状の使い方が大きく違いがあります

ハリウッドでは、当たり前のように行われるようになっていますが、日本ではスケジュール、コストの問題でなかなか行なわれていません。あるいはポスプロのCGプロダクションがコストを度外視してボランティア的に行っているのが通常です。またほとんどの使われ方は動く絵コンテ、またはラフアニメーションレベルのアニマティクスとしての運用が実情です。本来のプロダクション(撮影)のためのデータ収集、シミュレーションを行っていくことが大事になってきます。

もうひとつ、ビジュアリゼーションという観点から言えば、いろいろな業界やジャンルでのこのプレビズの考え方が必要になってくると思います。例えば、演劇、コンサート、医療、建築、工業デザインなどです。これは最近のVRの技術との連動や連携も必須だと思われます。

参考サイト

www.fxguide.com

Please Wait… | Cloudflarehttp://www.fxguide.com/featured/Masters_of_Previs_The_very_best_at_bad_3D/

www.theasc.com

3 Pockets

American Cinematographer: Star Wars – Episode III

https://www.theasc.com/magazine/june05/sith/page1.html

Wally Pfister, ASC helps director Christopher Nolan envision the Dark Knight’s origin story in Batman Begins.

WIRED.jp

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VRを用いるという“必然”を医療の現場に浸透させたい──杉本真樹|WIRED.jp

https://wired.jp/waia/2017/14_maki-sugimoto

その手術の光景は、どこまでも斬新だった。ゴーグル型端末を装着した医師は、眼前に現れた仮想現実(VR)の“臓器”を自在に操って確認しながら、ゴーグル越しに患者の患部にメスを入れていく。この拡張現実(MR)による手術は圧倒的に精度が高いだけでなく、そこには患者と医師双方の未来をつくるテクノロジーがあるのだ、とシステムを開発した医師、杉本真樹は語る。しかも、こうしたハイテクなソリューションこそが医療が本来あるべき姿なのだという。固定観念に縛られず、来たるべき時代を支えようと奮闘する杉本に、その熱い思いと…

https://www.videog.jp/player/_ILxVtcbbbDx